エンジンは内燃機加工の作業に入っていますので、その間にパーツ類の洗浄やリペアなど。
これまで走っていたエンジンですが、
開けてみればいつものようにそれなりの状態。
ピストン、シリンダー、メタル、バルブ周りなどダメージは多いです。フルコースになりますが、それがO/Hというものです。
エンジン内部はかなりガシャガシャでもわりと動いてしまうものですが、動けばそれが調子が良いということではありません。
しかしそもそも調子が良い状態を知っている人がオーナーさんになるわけではないので購入時にエンジンの状態など分かるはずもありませんね。これは一般の販売店さんも同じです。
そもそも新車からあまり調子の良くないX1/9ですから、皆さんエンジンをやり直してから体感して理解するわけです。
しかし中古車として販売されている状態では、こんなものといえば間違いではなく、それだけ古い機械ですからここまで生き延びてきた個体においてはそれが普通だという事です。
特にUSモデルにおいては排ガス規制による厳しい燃調状態からエンジン内部が受け続けるダメージは相当なもので、そして更に長い冷却水経路に問題起こり慢性的に水温の高い状態が長く続いていた場合は毎回明らかにその痕跡やダメージが見て取れます。
ラジエーター容量はそもそも充分にあり、更に大きなサブタンクを持つために多少のヘッドガスケット抜けを吸収してしまいますし、それがために騙し騙し乗ってこられた個体がほとんどでもあります。
X1/9もこの時代までくると、程度の良し悪しはボディーにあれど、年齢は同じです。
例えばボディーが錆びて穴があいたとして、ボディーがそうそう折れたりしませんよね。腐っても鉄という言葉もあります。
エンジンも同じです。なんとか動いているうちは分かってあげにくいものですが、先の通り年齢は嘘をつけません。
壊れてからやるオーバーホールはつまり修理です。そうならないよう壊れてしまわないようにやるのが正解です。
これからの時代を楽しく乗っていきたいのであれば、楽しませてくれるエンジンにしてあげるべきだと思います。