ステアリングラックにちょっと問題発覚。
というかほとんどの車がそうですので、ここもあるあるですね。
ラック内部のブッシュ破損です。
早速直します。
あとはルーフのウェザーストリップを新しくしたり、電気など細かい作業で完了ですね。
X1/9のお初のご入庫としてはほぼあるある作業で終えそうです。
本来なら先ず水回りの改修が必要ですが、そこを以前のオーナーさん時代にこちらでキッチリやってあることでかなり省かれた感じです。
ちなみにこの時期になると水温は70°までくらい。
夏場で90°キープくらいが正常です。
よほど激しい渋滞にハマらない限り冬季にファンが回ることはありません。
真夏以外で常に90°を超えているようなX1/9はエンジンを開けると内部の損傷が激しいです。
そもそもラジエーター容量はじゅうぶん過ぎるほどありますし、更に大きなサブタンクによりヘッドガスケット抜け等によるエア噛みもある程度吸収してしまいます。
ですので騙し騙し乗れてしまいますが、それは不具合というか故障と言ってもよい状況ですので早急に処置する必要があります。
熱抜けの悪いミドシップエンジン車ですのでエンジン周りの温度管理はより重要ですが、水温というものは単に冷却水の温度です。
冷却水経路の不具合のみならず、燃調不良や点火時期設定にもよる異常燃焼は特にUSモデルでは新車からでして、それが水温に反映されるほどであればシリンダーヘッドやピストンはそれなりのダメージを負いながら動いているということです。
何度も言ってきましたが、ノーマル状態というものは残念ながら良い状態とは言えず、X1/9の排気量に見合わないローパワーさは、ほとんどが常に熱害となって焼却されています。
またこれは走るステージや用途に関係なく起こっていることであり、逆に都心部のストップアンドゴーや渋滞のほうが厳しい状況であると言えます。
FKRではほとんどのオーナーさんが普段使いのような街乗りがメインですので、エンジンO/Hなどの際にノーマルから考えればチューニング方向になるパーツや加工、セッティングを施しますが、そもそものエンジンのキャパシティにおいてはチューニングというよりも普通を取り戻す程度のレベルです。
つまり先の話しのように百害あって一利なしという熱害を見直すことで、それらがパワーやトルク、またレスポンスなどフィーリングに還元されるというものです。
単にエンジン自体が心地良く回る環境を整えるということですね。
昔はパワーや速さに拘ってやった時代もありますが、昨今はそういうところからオーナーさんの用途や好み、またスキルや認識がどのあたりなのかという事を考えて、落とし所を決めて車全体を作っていくことが主なやり方です。
ですのでどんな仕様であれ、オーナーさんスペシャルなわけです。
そうすることで長く楽しんでいけると思っています。
時代や生い立ちから色々難しい問題はあれど、それをクリヤすれば、この小さなスポーツカーはその素晴らしい設計による本領を発揮するでしょう。
何十年も能力を制限されながら生きてきたX1/9をそこから解放してあげるのはオーナーさんしか出来ないことです。
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